2010年12月19日日曜日

うねりは海の旋律。

海に漕ぎでていつも感じるのは、凪よりも程よいうねりの心地良さ。外海のしなやかで力強いうねりに抱かれていると、陸(おか)での日常がフェードアウトしていく。浮いている処だけが現実的で、このまま何処までも漕いでいってもいいよなぁ…と云うような意識だけが時間(とき)を支配するのだ。


右も左も、前も後ろも、在るのは同じリズムで揺れる海だけだ。カヤックも身体も同じリズムで揺れるだけ。身体は今在る海をトリップし、魂は過去と未来の時間(とき)にトリップする…旅はずっと続くようでもあるが、ほんの瞬間のようにも感じる。旋律を奏でるように、カヤックは海をすすむ。